医師解説!AGA薄毛治療の良い病院と悪い病院の見分け方 4つのポイント

こんにちは。慶應義塾大学漢方医学センター非常勤講師、あらなみクリニック院長の荒浪暁彦です。本日は、良いAGAの病院と悪い病院見分け方について、私の経験を踏まえてご紹介したいと思います。

AGA薄毛治療の病院の見分け方:1.頭皮・皮膚の知識が本当にあるか?をチェック

医学の世界で薄毛は皮膚科が対応してます。実は薄毛はAGAだけでは無くて、円形脱毛症のみならず、膠原病、悪性貧血、その他様々な内臓疾患や薬剤による脱毛症が有ります。

これら原因を突き止めるには皮膚科の知識と経験が必要です。まれにAGA薄毛治療専門で非常に深い知見と実績を持つ先生もおられますが、できれば皮膚科の専門医資格や美容の専門であるほうが望ましいと考えられます。

AGA薄毛治療の病院の見分け方:2.高額な病院・クリニックはやめる

現時点では内服薬と発毛を促す注射が主な治療法です。内服薬ではミノキシジル、注射ではヘアフィラー、メソセラピーが最強と考えます。これらは医院によって値段が違いますが、医院の利益の差であり、使っている物はほとんど同じです。

ミノキシジルは数種類のメーカーが有りますが効果や納品価格に差はほとんど無く、ヘアフィラーは1つしかありせん。

ですので同じ治療を受けるなら、良心的価格のクリニックにした方がお得です。

美容のプロによる補足:AGA薄毛治療に育毛&発毛サロンは有効か?

昭和期においては、若ハゲや薄毛(AGA)に有効なに内服薬が開発されておらず、頭皮の専門領域である皮膚科では積極的に若ハゲや薄毛の治療を行うクリニックは殆どありませんでした。また、育毛剤に関してもミノキシジルのリアップ(育毛剤)が販売される前は、試行錯誤の段階で、高額な育毛剤であっても効果に疑問が残る製品が市場に溢れていました。若い男性のAGA(若ハゲ&薄毛)は、恐怖の対象であり、少しでも頭髪が薄くなったり、生え際が後退すると、将来を悲観して藁にも縋る思いで、発毛&育毛サロンの門を叩く男性が絶えませんでした。

しかし、今世紀に入りAGA治療の研究が進み、有効な治療薬である外用薬のミノキシジル、内服薬のフェナステリド(プロペシア)が開発されたことにより、一般の皮膚科でもAGA治療に積極的に取り組むクリニックが増えております。また、医療行為の出来ない育毛サロンや発毛サロンは、医療機関でないため医薬品の処方も出来ず、有効な医薬品の育毛剤や内服薬を提供することが出来ません。
以前の育毛サロンや発毛サロンでは、医師でもないスタッフがAGA(男性型脱毛症)や脂漏性脱毛症と判断して、高額な施術コースを勧めてくるサロンもあり、数年経っても効果が出ずトラブルに発展するケースが後を絶ちませんでした。この事からAGA診療ガイドラインが定められ、育毛サロンも大手2社に関しては、誤解を招くとして発毛という文言を使用しなくなりました。

各育毛サロンや個人の薄毛の症状によって推奨コースは違うようですが、育毛サロンの半年コースの相場は50万円前後と言われており、皮膚科(病院)で内服薬と外用薬の併用治療を行った場合の倍以上の施術コース料金が育毛サロンではかかるようです。AGA治療に関しては2~30代の男性なら、先に皮膚科を受診して医師に相談したほうが費用と効果双方の面で安全で確実です。

AGA薄毛治療の病院の見分け方:3.きちんと副作用を教えてくれる病院か?将来を考えてくれるか?

このポイントが最も大事かと思います。内服薬で1番効くのはミノキシジルです。2.5mgと5mgと10mgが有り多い程効きますが、副作用も強くなります。

10mgを飲めばフサフサ生えてきますが副作用が出たらやめなければなりませんし、二度と飲めません。

やめたら血流は昔に戻りますので、元の薄毛に戻ります。だから例えば効果は弱くても、2.5mgまたはそれより少ない量から始めるべきだと私は思います。

また将来妊娠する可能性のある女性が多い量のミノキシジルを摂取することは厳禁です。ミノキシジルなら最初から5mgや10mgをススメないで、2.5mgを御提案するなど、10年、20年後も考えてくれ、副作用をしっかり伝えてくれる医師にしましょう。

AGA薄毛治療の病院の見分け方:4.高額なシャンプー、育毛剤、サプリを薦めてくる病院・クリニックか

私の経験上、ミノキシジルやヘアフィラーの効果を100とすると、育毛剤やサプリは5以下です。漢方生薬でも10くらいです。ある程度の相乗効果も期待は出来ますが、薦められた付属品が高額であれば、それは金儲けのためですので誠実な医師とは言えません。避けるべきと思います。

薦められた付属品で1万円以上するものは、価格程の効果があるとは思えません。

美容のプロによる補足:AGA診療ガイドライン2017

AGA診療ガイドライン2017に沿った治療を実施しているクリニックを選ぶ

去年、7年振りにAGA診療ガイドラインが改訂されました。ガイドラインの名称も『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン』というように女性型脱毛症が加わりました。このガイドラインに沿った治療法を実施しているクリニックである事もクリニック選びの重要なポイントになります。

AGA診療ガイドライン2017の主な変更点とポイント

AGA診療ガイドライン2017の主な新規追加&変更と推奨度

項目 男性型脱毛症 女性型脱毛症
ミノキシジル(外用薬) A A
フェナステリド(内服薬) A D
デュタステリド(内服薬)は有用か?<新規> A D
LED&低出力レーザー照射は有用か?<新規> B B
毛髪再生医療は有用か?<新規> C2 C2
かつらの着用は有用か?<新規> C1 C1
ミノキシジル(内服薬)の服用は有用か?<新規> D D
自毛植毛術は有用か? B C1(前回B)
アデノシン(外用薬) B(前回はC1) C1

【推奨度分類】

A・・・行うよう強く勧める
B・・・行うよう勧める
C1・・・行ってもよい
C2・・・行わないほうがよい
D・・・行うべきではない

その他のチェックポイント

上のガイドライン項目を見ればわかるように、男女ともに推奨度Aなのはミノキシジル(外用薬)育毛剤(リアップ)のみです。男性のAGA治療にはフェナステリド(内服薬)は推奨度Aですが、女性は妊娠に影響がある為Dです。

また、新たに加わったデュタステリド(内服薬)は男性は推奨度Aですが、こちらも同じ副作用(妊娠に影響)により女性はDです。このデュテステリド(内服薬)は、フェナステリドより比較的効果が早期に出るようで、半年でほぼ効果が判断できるそうです。いずれにせよ、内服薬は半年から1年で効果が判断できるため、1年服用しても全然効果が出ないのに、内服薬の1年以上の長期の服用をすすめてくるクリニックは避けた方が無難です。

今回、新たに加わったLED&低出力レーザー照射ですが、多くの美容外科や美容皮膚科で行われている光治療と言われるものです。推奨度Bですので効果は期待できるようです。しかし、未だ日本ではLED治療器として認可がおりている医療機器がないのが現状です。これは、医療レーザー脱毛器が20年以上経ってもシネロンキャンデラ社の2台しか認可されていないのが象徴しています。毛髪再生医療に関しては、数年後の実用化のめどが立っています。しかし、ガイドライン改訂時には、開発中の段階で推奨度は男女ともにC2になっております。

ここでの一番のポイントはミノキシジル(内服薬)の服用は有用か?<新規>の推奨度が男女ともD ということです。日本の一部のクリニックでは、フェナステリド(内服薬)プロペシアより以前から、AGA治療に服用薬として処方されてきたミノキシジル(内服薬)ですが、以前からEDや低血圧の副作用が指摘されていました。

ミノキシジルタブレットの服用は効果が高いという事で、医師の処方箋もなくネット通販や個人輸入で購入される方もいる程です。しかし、副作用のリスクも高いということで、今回あらたにAGA診療ガイドラインの項目に追加されました。

まとめ

発毛医療は自由診療ですから、全く同じ治療をしていても、医院により数倍の値段の開きが有ります。またメイン治療補助治療が有りますが、ある意味必要の無い補助治療に高額な値段設定をしている医院も有ります。

ミノキシジル内服薬治療主体ならサプリ、育毛剤、シャンプーなど含めて総額月3万円を超える医院、ヘアフィラー注射1本なら1回7万円を超える医院は自分的には高いと考えます。
あとは間違い無い診断をしてくれ、副作用の説明をしっかりしてくれる医院を選びましょう。

筆者紹介

あらなみクリニック院長 荒浪暁彦
慶應義塾大学漢方医学センター非常勤講師

著書「最強!の毛髪再生医療 – 豊かな髪と再び出会える本 – (ワニブックスPLUS新書) 」
オリコンメディカル「患者が選んだいい病院」東海四県で総合評価2位、医療水準1位に選出



error: Content is protected !!