薄毛治療の自毛植毛・人工毛植毛・バイオヘアについて医師が解説

こんにちは。慶應義塾大学漢方医学センター非常勤講師、あらなみクリニック院長、荒浪暁彦です。より良い発毛治療に日々邁進しております。本日は、発毛ではなく植毛によって薄毛を解消したいという方に向けて、主な植毛の種類である「自毛植毛 人工毛植毛 バイオヘア」の3つの植毛についてメリット・デメリットを医師の観点からご説明させていただきます。

薄毛治療方法:自毛植毛の特徴とは

AGAの原因は、男性ホルモンの一種であるテストステロンだといわれていますが、テストステロンが直接害を及ぼすのではなく、5αリダクターゼという酵素の働きで、テストステロンからDHTという酵素が作られ、そのDHTが原因となります。

毛乳頭の受容体とこのDHTが結びつくことによって、成長期が早くに終了してしまい、薄毛が進行します。ただこの受容体は同じ頭髪でも多い部分と少ない部分に分かれます。一般的にはこの受容体は前頭部、頭頂部に多く、側頭部や後頭部に少ないため、場所により抜けやすい毛根と抜け難い毛根がでてきます。そのため、自主植毛では側頭部や後頭部の抜け難い毛根を採取して、前頭部、頭頂部の薄い部位に植えると薄毛が改善します。

AGA対策 自毛植毛のメリット

自毛なのでとても自然で、生着すればメインテナンスも不要

受容体が少ない側頭部や後頭部の毛髪は、毛がなくなってしまった、頭頂部などに移植しても受容体が増えるわけではないので、テストステロンやDHTなどの抜け毛の原因の影響をあまり受けません。

AGA対策 自毛植毛のデメリット

髪の数に限りがある

自毛は数に限りが有りますので満足行く効果は得られない事も有りますし、採取した部位は当然薄くなります。上手く間引くことで薄く見えることを最小限に抑えることが医師の腕の見せ所です。

全てが生着するわけではない

植毛しても全てが生着する保障はなく、生着した部位と駄目だった部位がまだらになり不自然になる場合が有ります。また施術後一旦は全て抜け、生えてくるまで時間がかかります。

費用が高い

毛根を採取して、移動させるという手間暇かかる施術ですから、一本1000円以上します。

薄毛治療方法:人工植毛の特徴とは

AGA対策 人工毛植毛のメリット

数は無尽蔵なので、いくらでも植毛する事ができ、他の部位が薄くなる事も有りませんし値段も自毛は半額程度と安いです。

AGA対策 人工毛植毛のデメリット

異物を入れるので様々なトラブルが有ります。1番困るのは穴が中々塞がらないため、そこから細菌が入り化膿して中々生着しない事です。米国FDAでは禁止となり、日本皮膚科学会でもやってはいけない治療法に位置付けています。基本的にはお勧めできません。

薄毛治療方法:新しい人工毛バイオヘアーの特徴とは

自毛植毛と人工毛植毛の欠点を改善したのが、2年前、ヨーロッパで開発された人工毛、バイオヘアです。まだ日本では施術を行っている病院はほとんどありませんが、今後の薄毛治療の中心的存在となってくることが予想されます。
人工毛バイオヘアー植毛画像

自毛植毛の欠点をカバー

自毛ではないので数は無尽蔵です。生着部位と非生着部位が混在し、まばらになる事もありません。また料金も自毛植毛の半額程度です。また頭皮深くに挿入するため、自毛より抜け難いです。

人工毛植毛の欠点をカバー

従来の人工毛では、ずっと穴が塞がらないため、そこから細菌が入って化膿を繰り返す、炎症を起こす等のトラブルが多かったのですが、最新の科学技術により、頭皮を守るケラチン層を形成できるバイオヘアが創られました。ケラチン層により穴が塞がるので、今までのようなトラブルが生じません。

AGA対策 バイオヘアの利点

従来の人工毛のように、すぐ抜ける、化膿などトラブルが多いという欠点を解消しています。人工毛なのでいくらでも増毛可能で、髪質も自然で、自毛と区別がつきません。

AGA対策 バイオヘアの欠点

自毛ではないので、アレルギー体質の方はアレルギーが生じて痒くなってしまう事があります。人工毛なので、不潔にしていると細菌感染を生じ易いです。清潔を保つ必要があります。自毛の様に伸びないので、理髪店であらかじめ切り過ぎないように話をしておく必要があります。

バイオヘアの最大の欠点

この様なバイオヘアですが、最大の欠点は植毛に技術が必要な事でしょうか。髪の流れに沿って綺麗に植毛しないと不自然になりますし、非常に細かく繊細な作業で、上手く頭皮に髪を入れないと生着しませんので、只今一生懸命訓練中です。

当院でもバイオヘアを導入しました、実際に私が試してみましたが、確かに自然な感じで増毛でき、ほとんど抜けません。周りには若くなったと大好評です。