ほとんどの脱毛症は一方的に進行するのみであって、放置したままで自然に治る確率は非常に低いものです。そのなかでも例外としては軽症の円形脱毛症や薬物障害による一時的な脱毛などがあります。
これらは時間がたてば自然に生えてきますが、それ以外の脱毛症は無理です。つまりAGAの治療をするにあたって脱毛症に関する知識をしっかりと持ち、AGAによる脱毛なのかどうかを正しく判断する必要があります。
自然の摂理と脱毛原因
脱毛原因をそのままの状態に放置し、時間が経てば毛周期のバランスが崩れて休止期が長くなったりひどくなったりします。そして毛根周辺の細胞は仮死状態になり、仮死状態になってしまうと自らの力で再び活性化することができなくなっていきます。
その状態になっているものを強力な毛生え薬を塗れば髪が生えるというのはあまりにも粗雑な考え方です。野菜や草花が土の上から水や肥料を与えれば、それを根から吸収して育つのと毛髪が頭皮から生えて育つのは同じしくみになっているわけではありません。基本的には一度活動が完全に休止してしまった毛根から毛をはやすことはできません。
ただし、よく見えない小さな産毛でも、毛根は生きている可能性があります。そのため、どこまでの範囲の毛根が死んでおり、どこからがまだ組成可能なのかを判断するために、専門の医師の診断を受ける必要があります。
またその薄毛が本当にAGAによるものなのか、脱毛原因を突き詰めなければいけません。それは患者の生活環境や職業、遺伝体質、食事の傾向、頭皮の状態、過去の疾病、それに毛根の形状や頭皮の状態などを事細かに把握し、問題点を浮き彫りにしていくことから始まります。
その結果、ひとりひとり個別の脱毛原因を正しく突き止めることができるのです。その部分の正しい把握がなければ、どのようなAGA治療を行っても一時的なものにしかならず、根本的な治療にはならないのです。
安易な増毛、植毛は危険であることを認識する
最近は技術がどんどん進歩しているために信頼のできるクリニックで治療を受ければ治療に失敗するということは減ってきています。しかし治療法を正しく理解せずに安易に手を出して失敗していたケースもあるのです。
たとえば、増毛です。毛が増えると書くので当然自分の髪が増えていくというイメージがありますが、少し前までは逆の効果を招いてしまうこともある方法でした。増毛とは、抜け毛や脱毛が進行して薄くなった部位に、まだ生え残っている髪に人工毛などを結びつけるという方法です。
徐々に増やしていくこのやり方で、自分の髪がよみがえったように感じる人もいたようですが、問題点も多くありました。まず余計な髪の毛を結び付けられて大きな負荷を感じてしまう自毛です。もともと弱っている可能性が高い自毛に強い負荷をかけてしまうことでこの髪の毛まで抜けてしまうのです。
また、植毛も治療を行った人の全員が髪が定着するわけではありません。植毛しても髪が定着せずにほとんどが抜けてしまうということも多くあるのです。
結論
はじめてAGA治療を行う際には知識が足りていないために、適切な治療を受けていなかったり、髪にダメージを与えてしまうこともあります。まず「AGAによる薄毛かどうか?」を判断する必要があります。そのうえで治療に関しての正しい知識を持ち、自分の症状にあった適切な治療を受けることが重要なのです。最近では、医療の進歩により昔と比べはるかに、薄毛を治療できる確率が高まっており、AGAが原因であればかなりの確率で進行を止めることができます。
AGA専門クリニックでは、AGAによる薄毛かそうでないかの判断を無料カウンセリングで行ってくれますので、薄毛の悩みを持つ人は、育毛サロンや増毛などを行う前に、まず専門医の意見を聞くことをお勧めします。