一口に「薄毛」や「脱毛症」といっても程度の差は大きくあります。ここでは「一日の抜け毛の本数が多くなったような気がする」「分け目が広くなった」「髪のボリュームが減った」など、どちらかといえば程度の軽い抜け毛や初期の薄毛段階にしなければいけないことを順に見ていきます。
害のないシャンプー剤選び
市販されている大半のシャンプー剤には洗浄基剤として合成系の界面活性剤が使用されていますが、これ自体が人間の体、特に皮膚にとって有害であることは多くの事例によって明らかにされています。
そもそも髪は天然繊維の中でもすこぶる強靭な部類にランクされ、少しぐらい雑に扱っても簡単に傷むものではありません。しかし、生きた毛母細胞に対して合成系界面活性剤はダメージを与えるのに十分な毒性を有していて、時間との経過とともに毛髪を細く弱くし、そして抜けやすくしてしまいます。さらにこの物質は毛母細胞だけでなく、頭皮全体に徐々に浸透し、害を及ぼすことになるのです。
それを防ぐには天然成分で作られたシャンプーを使うのが良いでしょう。薄毛が気になりだしたら、頭皮や髪を傷めないシャンプーを使って、頭皮を傷めることなく清潔な状態に保っていることで、薄毛を抑制することにもなるのです。
ただし、最近の研究では、頭皮の汚れや脂は、それほど薄毛と関係がないことがわかってきています。最大の原因は、何よりも男性ホルモンによる育毛サイクルの縮小にあります。
バランスのとれた食生活は抜け毛を防ぐ
髪の毛は3ミクロンの毛細血管から運ばれてきた各種の必要成分を毛乳頭が受け取って再生産し、それを毛母細胞が吸収して細胞分裂がなされるものです。この養分補給が途絶えると髪の毛が作られない、栄養が足りずに抜けていく、というのは当然のことです。
かといって過剰な高脂質、高カロリー、高たんぱく(動物性)の食事は健康面にも悪く、また髪の毛の発育にとっても良くないものです。髪の毛にとって重要な栄養分は芋、豆、菜っ葉、緑黄色野菜などで、肉や魚などの動物性たんぱく質は摂り過ぎないことが重要です。
髪にとっても水は重要
人間の体にとって重要な成分である水分をみていくと、成人の体重の60~70%ほどになります。もし細胞内に水がなくなると生体反応が起きなくなっていきます。
すると、酸素反応もビタミンの働きも免疫反応、神経物質やホルモンの機能にしても不備がでてきます。もちろんそれらの問題が起こってくると髪の毛にもよくありません。やはり髪の毛は弱く細くなったり、バサバサな状態になっていきます。この状態はフケ症にもなりやすく、抜け毛の原因にもなります。
結論
もちろん薄毛がかなり進行していけば、本格的な治療に入るのですが、薄毛初期段階ではまず、簡単にできること、日々の生活習慣のなかで改善できること、睡眠不足や過度なストレスの状態を避けることなどの身近な日常生活から行動していかなければならないのです。いきなり発毛や育毛を目指すのではなく、まずは薄毛の進行を抑制することも重要です。
ただ、現代の科学で、本当に薄毛を治療するためには、プロペシアなどの内服薬を服用する以外で効果の実証されている方法はありません。またAGAクリニックでの内服薬・外用薬治療は「AGA(男性型脱毛症)」にしか効果がありませんので、実際にAGAいよる薄毛なのかどうかを判断する必要があります。
ですので、薄毛の悩みがある方は、生活習慣やシャンプーよりもまず、AGA専門クリニックに受診することをおすすめします。